楽器演奏は運動ー脱力体操その1:バランス立ち

夏ぶりの投稿になってしまいました。タンギングのことにしようか、体の事にしようか迷った結果、体の事から。

音楽院時代の夏の講習会で、「体の仕組み」というセミナーがあり受けたことがあります。中々楽しいもので、色んなエクセサイズがありましたが、夏休み明けて初レッスンで「音が断然良くなってる!!」と言われました。

そうなんです。 楽器演奏は、楽曲分析、テクニックと色んな細かい所にも気を配りますが、運動でもあります。生徒が難しいパッセージを弾いてる時に、音の伸びがないので、「膝曲げてごらん」と言うと、バキバキバキっ!とすごい音が。首・肩もしかりで、首もボキボキ、肩もゴキゴキ。体に力が入ってる証拠なのです。また姿勢が良くないのをちょっと変えるだけで、音が三倍も四倍も飛んで行く。 体の使い方が悪いと音が伸びないのです。つまり脱力運動や体の使い方を知るということは、大切な楽器練習の一部です。

色々あるのですが…まずはとーっても簡単な練習から。これはヨガ運動なようでこの本に載ってました。↓ 

随分前、ヨガ呼吸法を買った時に、同時に瞑想トレーニングというのがありまして、集中力が上がると書いてあったので買ってみました。(ちなみに、この本の中にあるトレーニングと以前御紹介した、メンタル・トレーニング の本「演奏者 勝利学」のメントレと少し被ってるのがありました。)瞑想の本ですが、運動的な物も結構載っていて、その一つです。集中力もそうですが、何より「体のバランスを自動的に見つける」のに役立ちました。

その方法は極めて簡単で、目を瞑って片足で立つだけ。 忙しさで頭が一杯の人は目を瞑る事さえ出来ないらしいですが…。とりあえず目を瞑って片足で立ってバランスを取る(手でバランスは取って良いようです)。本の著者曰く、達人は2時間とかそれで立ち続けるのだとか(私はそんなに立っていられません)・・・。

ちなみに女の人は腰がくぼんで、お腹が出て、お尻がアヒルのように後ろに出てしまってる人が多いのだそうです。↓こんな感じ。


この体勢は、女性らしくて可愛いと思う男性も多いそうですが、バランスが悪い&肺の下の方が圧迫されてしまってるので、バランス立ちは難しいです。胃袋とか内臓を骨盤円周の中に全部収めて乗せるようなつもりにすると、自然と少し真っ直ぐになります。

重心も骨盤あたりを意識して、胸も張り過ぎず狭すぎず・・・と、段々自分の体が勝手に良いポイントを探してくれるでしょう。この練習をしてると重心が低くなり、安定感は確実に増しました。演奏してる時(特に難しいもの)は、段々体に力が入ったり、段々肩に力が入り、段々重心が上がって来て、段々視界と共に全てが狭まって来ます。ただ片足で立つ時間を持つだけで、両足で立った瞬間に「わー、安定している」(当たり前と言えば当たり前ですが)と感じると共に、ちょっと今までなかった感覚を持つ事が出来るのです。楽器の構え方も、不思議と少し堂々としますよ。下半身が安定した分、上半身が自由になる感じ…でしょうか。

次は肩付近の体操を御紹介します。

長く書いていなかったので、どのような事を書いて、どのような事を書かなかったか…ちょっと思い出すのに苦労ですから、被っていたらすみません。もし記事にして欲しい質問等ありましたらこちらから♪



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