アンサンブルのテクニック : 音程

私は高校時代部活でアンサンブルも吹いていました。今思えばどんな風に吹いていたのやら?

アンサンブル(室内楽)は指揮者もいなく、少人数のため一人一人に力が要求されます。が、同時に音程も少人数のため合わせやすく、吹奏楽として上達するためにもアンサンブルを行った方が良いと当時考え、夏のコンクールと春の定期演奏会の間に部内アンサンブル大会を開いたのを覚えています。先日、フランスはピレネー地方の吹奏楽の講習会を教えにいった際も、やはり講習内で「アンサンブル」の時間がありました。指揮者がいたパートもありましたが、フルートパートは指揮なし!で頑張りました。一週間で仕上げるので大変でしたが…。

余談になってしまいました。アンサンブルの極意はブログでは語り尽くせませんが、少しずつアンサンブルの楽しみ、コツなどもお話していきます。

アンサンブルで合わせるのが大変なのは・・沢山ありますが、まずは音程でしょう。音程は間違えてる、意見が合わないなどはありません。合わせれば良いだけ。しかし吹奏楽器は指が動くと「大体その音程」が出ますが、実は音程を合わせるという点に置いてとても難しい楽器です。息の強さ、方向、アンブシュアの力具合。。。全て見えるわけではないので、耳を頼りに(時にはチューナーも頼りに)1つには個人個人がきちんと音程を取れるようになるという、個人練習が必要になります。

個人練では、音階を音程に気をつけながらする(一音一音に気を取られすぎていると、相互関係が分からなくなったりするので注意)、そして分散和音(例:ドミソドミソドソミドソミド)も練習するのですが、この時例えば、ドを鳴らす機械や、ドミソの和音をキーボードなどで弾いて(出来れば音を残す)それに合わせて吹くなどの練習をします。チューナーにばかり頼っていると、耳より目が注意するようになってしまいますから、耳を鍛えるようにしましょう。(スゴく詳細を言えば、キーボードは平均律なので「ドミソ」の和音は完璧に取れた場合の管楽器のドミソよりも濁っているわけですが・・・・それほどまでに音程が取れる人は、多分このページを見ていないでしょうから・・・)

慣れてきたらバラバラ音階練も楽しいです。一人一音で、ドーレーミーファーソーラーシードーと吹いて行きます。吹き終わった所でキーボードで確かめてみるとすごくズレていたり。。。上行形は上がりきらず、下行形は下がり過ぎてしまうというのがよくあるパターンです。


もう一つには歌う練習です。音程を実際に声を出して取るソルフェージュは音大生も行います。音階を歌ったり、三度(ド-ミ)、四度(ドーファ)、五度(ド-ソ)と音程を広げながら歌う練習をしたりします。音程が耳に残れば、なんとなく段々と音程も取れてくるものです。
これは個人だけでなく、団体でも練習出来ます。一人がドを歌い、もう一人はファを歌う。ドとファは完全四度、ドとソは完全五度と呼ばれ実にスッキリと鳴ってくれるのです。高校時代、部活で最初にコラールを歌っていました。中々楽しいですし、もし部活で音程に悩まれてる方がいらっしゃるようでしたら試してみては?


さていざ曲の練習。例えば曲がC-dur ハ長調だとしたら、主和音(トニック)であるドミソの音で合わせます。
そして、最初にド・ミ・ソの音を振り分けます。誰か一人合図を出す人を適当に決めて、その人の合図で音を変えますが、その後は各自好きな音をそのドミソの和音の中から選びます。つまり半分偶然でドミソを作るわけです。音を変えても、ドミソの和音がきちんと合うようにするのが目的ですが、また同時にドミソの和音の雰囲気をつかむという目的もあります。
この際、完全五度のドとソを先ず合わせ、それからミを間に入れるようにします。管楽器の場合は三度のミは少し低めに取るつもりで入れると合います。多少和声に詳しい人は、もちろん、ドミナントも入れて練習しても良いと思います。



一度、四度、ってなんのこと!!!と思われた方。音程の練習をするためには多少和声の知識が必要になります。といってもそんなに難しい物ではありません。私も数字はですが、そんな苦手な私でも分かる基本的な範囲です。
ドから始まる音階、C-durではドが一度(上の図ではローマ数字)。それから順に数えるだけ。二つの音の音程を合わせる場合、ドとファの間はドから数えて、ドレミファ(1、2、3、4)で四度。レ〜ソもレミファソ(1、2、3、4)で四度です。
ドミソの和音は一度の和音。一度の音(主音)ドに、団子三兄弟システム(五線に隙間無く置く)で音を置くと出来上がり。C-durの四度の和音は、ドから数えて4つ目のファ(四度の音)から団子三兄弟システムで音を置いてファラドです。
何だか余計に分からなくなったわ・・・という方。。。部活で誰か詳しい人がいたら・・是非その人に聞いて下さい(^^)部活にもいないという方は、中々説明仕切れないので、是非一度簡単な本などを見てみて下さい。下の本は結構簡単にまとまっていてお勧めです。↓

ポケット音楽ブックス Vol.2 やさしい楽典 音階・調・和音




3 件のコメント:

  1. 内のフルートアンサンブル、実は平均律のハーモニーではなく、純正律のハーモニーでやっています。

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    1. それは良いですね。指導者がいらっしゃるのでしょうか?

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  2. 以前、東京交響楽団で20年ほど、フルートを吹いていた方が
    首謀されています。

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