呼吸の練習 - 犬

次は何を書こうかと迷っていたのですが、呼吸法にしたいと思います。

前回の呼吸法は抵抗を作るでした。(参照:呼吸の練習ーパイプ練習

今回は無理なく容量を増やす練習方法ということで、高校の頃に行っていた”犬練”のご紹介です。犬練とは、犬が走った後に、”ハッハッ・・”とお腹で呼吸してるようにする呼吸練です。

少し前屈みになると、自然と腹式呼吸で出来るようになります。手をつけるような所ならば犬のように四つん這いになっても良いです。
長い事この体勢でいると、頭に血が上るのでご注意


この体勢になることで、無理なく腹式呼吸で出来るので脱力したまま練習出来ます。そして犬のように、ハッハッハッハッ(声には出しません。息だけです。)とお腹を少し勢いに乗って凹ませて吐きます。口は、ハッと言う時のように、口を軽くパカリと開けた状態です。吐く方に意識を持って来て、吸う方は意識しません。ただお腹を元に戻すだけ。すると自動的に息が入ってきます。ハッハッとリズムに乗ってお腹を使って息を吐く感じです。

良く分からない場合は、走った後の犬のお腹を見てみて下さい(犬は舌を出しますが、人間は舌を出す必要はないです。)

メトロノーム♩=120のテンポから、120に2回(八分音符の速さで)入れられる位に練習したら良いと思います。


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音階練習 アーティキュレーション - 7 -

音階練習の王道である、タファネル/ゴーベール:17のメカニズムの日課大練習課題(ルデュック版フルートクラブ名曲シリーズ版)を使っての説明です。(前回の説明はコチラ


前回はシングルタンギングの説明でした。今回はダブルタンギングの練習方法です。
タンギングのコツは、前回も言いましたが、舌の筋肉を鍛えてetc. もあるのですが、一つ目は”指とタイミングが一致”してる所にあると思います。指と舌が合わないとへボヘボと聞こえてしまいます。2つ目は息の支えですが、これはダブルタンギングではより一層必要になります。

ダブルタンギングは、出来ない人はまずは”テケテケテケテケ...”と早く言えるようになる練習をすると良いと思います。実際にはテケテケと言ってるわけではないんですが、舌を鍛えるつもりで。

ダブルタンギングの実際の大きな問題は、Kでの音が弱かったり、Kが遅れて来たりして、付点音符のように聞こえてしまうことです。

 テッケテッケのリズムになってしまう。


日本人が思うTKTKの発音は舌が強すぎるので、DGDGで思うとか、デゲデゲ(母音がエの方が息が通る感じがする)と思うとか、色んな意見があります。要は音がキレイに出れば良いのですが、日本人のKはかなり強いのでKと強く思いすぎると、喉を締め付けてしまうのか、ケっと吐き捨てたような音になりがちです。
基本的に舌が大暴れしてはいけないというのはダブルタンギングも同じなので、なるべく静かに大人しくデゲデゲデゲデゲ・・・と舌を細かく動かすつもりで言う練習すると、感覚が掴めるのではないでしょうか。
デゲデゲと均等且つ細かく言えたら、今度は声に出さないで息だけで、デゲデゲデゲデゲ(デゲデゲと囁くようなつもり)練習をすると、息が通る感じが掴めます。ちょっと怪しいですけど、試してみて下さい。


フルートを持った練習方法としては、
1. KTKT とKから始めて練習
2. Kだけで練習
などがあります。Kだけというのは、KはTの反射だから意味がないのではという意見もあるのですが、Kで息の通る感じを掴むには良い練習だと思います。やりすぎると、喉の辺りか、舌の奥辺りか良く分からないですが、引きちぎれるように感じるのでご注意。ちぎらない程度に頑張って下さい。
3. 速いタンギングは、フレーズを短くして練習。
この練習方法は、このEJ1では4回 同じ音型を続けるのですが、2回ずつに分けるという方法です。

ドレミファソファミレ ドレミファソファミレ ド (ウン)(ウン)(ウン)I  ドレミファソファミレ ドレミファソファミレ ド (ウン)(ウン)(ウン)I 

という感じです。タンギングは速いのも大変ですが、長く続けるのも大変なので、短くして速く動かす練習をします。ウンと速いのもこれで練習出来ます。またこの手の練習は長時間連続すると疲れます。細切りで練習した方が効果的です。


最後にタンギングはフルートの命です。音もそうですが、タンギングで音楽に生命が与えられます。母音だけでは言葉にならないのと同じでしょうか。命を与える物とは・・・悲しきかな、そうそう簡単に習得出来ないものなのであります。でも少しでも上達するために、気長に、且つこまめに練習しましょう。


音階練習 アーティキュレーション - 6 -

明けましておめでとうございます。12月は忙しくしていて、久々の更新になってしまいました。またなるべく頻繁に更新して行きたいと思います(目次分を達成しなくては)


早速続きです。

音階練習の王道である、タファネル/ゴーベール:17のメカニズムの日課大練習課題(ルデュック版フルートクラブ名曲シリーズ版)を使っての説明です。(前回の説明はコチラ



10番のアーティキュレーションです。
これはシングルタンギング TTTT でも出来るし、ダブルタンギング TKTKでも出来ます。

まずはシングルタンギングの練習方法から。
タンギングのコツは、舌の筋肉を鍛えてetc. もあるのですが、一つ目は”指とタイミングが一致”してる所にあると思います。どんなに快速に舌が動いても指と合わないとへボヘボと聞こえてしまうのです。2つ目は息の支えです。私はいつも、水中バタ足を想像するのですが・・・息によるプッシュ、口の中にいつも息がある状態になれば、ペッペッというような音にはならずタップリとした音がでます。




ヴァンサン・リュカさんに習っていた頃に一枚の紙を渡されまして、このタファネル・ゴーベールのE.J.4を大体60通り練習するというものでした。これを一日に2つ選んで全部やりましょうという。リズムも色々なパターンがあるのですが、元々はミッシェル・デボスト氏からの教えだったようです。

60通り書き写すのも大変&秘伝かもしれない?ので、とりあえずその中から幾つかのアイデアを紹介します。

テンポは3通り。ゆっくり・ミィディアム・速め。

ゆっくりで二つずつ音を繰り返す(ドド・レレ・ミミ・ファファ・・)を3通りの強弱( p, mf, f) で。
ふつうの速さで普通にmf, 
速くf &p 

ゆっくりの時に、トゥッ トゥッ トゥッ と息に間が空くような感じではなくて、トウートゥートゥーとテヌート的なタンギングでまずは練習すると、息の支えの感覚が掴みやすいかと。その後切ってく(でも息の圧力の感覚はそのまま・・・)と、短くてもペッペッというタンギングにならないですみます。この感覚はダブルタンギングでも必要になるので、是非このシングルでマスターを。 

次回はダブルタンギングについて


デボスト氏はこんな本も書かれているようです。(ケータイはコチラ





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